● 「わが不老長寿法」(続)その14
岡山弁護士会弁護士  宮 本  敦 
(サポーター,元日本裁判官ネットワークメンバー) 
1 今回は「健康維持システム」を作成することの勧めである。私は既に10キロ痩せたという架空の原稿が完成しているし,減量理論も完成しているのであるが,なかなか発表には至らない。私の減量理論は,主として仕事から来るストレスなどでしばしばやけ酒を飲むという,原稿が予定していない事情により,計画が狂っているのである。しかしやけ酒も徐々に減少し,最近は飲酒過多の指標となる「ガンマGTP」の数値も正常値であるので,遠からず,既に完成している原稿に少し手を加える程度で,わが不老長寿法の最後の難関である減量問題を解決できたと公表することができるだろうと感じている。

2 「わが不老長寿法」はほぼ完成領域に達しており,その方法も大体全て公表しているが,それを参考にしたなどと言う人は余り見受けられず,不老長寿法についてのライバルとして,この人には負けるかも知れないという不安を抱かせる人は,未だ私の身近には登場しない。私は日野原重明医師が,95歳を超えてなお医師として現役であり,かくしゃくとしておられるのを見るにつけ,この人には勝てないだろうと思っている。私は以前日野原さんのテレビを見たとき,長寿の秘訣とし毎朝牛乳をコップ1杯にオリ−ブオイル大匙1杯を混ぜて飲んでおられることを知り,耳寄りで容易にできる話として直ちに真似ることにしたが,その後既に2年余り継続している。

3 耳寄りな話で,安価で簡単に継続できそうな方法は,敏感に反応して試してみるのがよいと思う。また健康維持のためには,現代医学の最先端の知識を,可能な限り活用し,試してみて,継続するという心構えが大切だと思っている。
 私は健康マニアなのかも知れないが,耳寄りな話はすぐ参考にして,案外しぶとく継続する。そしていつの間にか日常生活の生活習慣として,甚だ多くの実践をしている。それは10年以上の試行錯誤による工夫と改良を経ているし,私にとってはごく普通の生活習慣となっているのである。しかし誰にでも簡単にできるということでもないだろうが,そのエッセンスの部分は,できれば実践をお勧めしたいと思うのである。

4 健康維持や不老長寿法は,何の知識もなく,漫然と達成できるというものではないので,それなりに関心を持って勉強し,その知識を活用するという心構えが必要だと思う。しかし案外そういう人は少ない。健康に関する知識が,小学生程度の人もいれば,大学生程度の人,健康に関する分野の専門家である医師レベルの人もいるだろう。その関心と知識の程度が,その人の健康でかくしゃくとした人生の長さを決めることになるのだと思うのである。私はできれば毎日の生活習慣としてなすべきことを纏めた一覧表を作成して,それを淡々と実践し,印を付けてチェックするのがよいと思う。つまり「健康維持システム」ないし「不老長寿システム」を自分で作成し,実践するのである。

5 私が実践している「不老長寿システム」のうちのお勧めを纏めてみると,以下のとおりである。これらを記載した一覧表を作るのである。
(1)まず朝起きるとすぐに洗面所に行き,歯をすすぐ。種々実験の結果,ブクブクと強く10回水で歯をすすぐことを3回繰り返すことをお勧めする。これは夜の睡眠中に億単位で増殖していると言われている歯周病菌を洗い流すというものである。そしてうがいをする。
(2)毎朝同じ条件で体重を測定し,一覧表に記載する。
(3)毎朝テレビのニュ−スなどを見ながら,約5分間柔軟体操をする。腰に不安がある人は,腰の回転を左右30回ずつ。ギックリ腰等の腰痛防止の効果は絶大である。
(4)私は3キロのダンベルを両手に持って,毎朝10回ずつ8種類の運動をしている。柔軟体操の一部として,もう10年以上になる。
(5)私は毎朝犬の散歩を25分行っており,その際100メ−トルを4回走っている。これは健康によいことは間違いないが,犬の散歩を必要としない人が,毎日散歩をするのは容易ではない。散歩の代わりに,毎日15分自転車に乗るという方法もある。
(6)毎日の食事として,納豆,豆腐,ヨ−グルトを食べるように工夫する。
(7)40歳を過ぎると,年1回人間ドックを受けて,胃カメラと大腸カメラの検査を受ける。

6 私はできればビタミンの研究をお勧めしたい。私の頭が66歳の今も黒々としているのは,サプリメントとしてビタミン剤を少し摂取していることも一因だと思うのである。私がビタミンに関心を持つようになったのは平成4年のことであり,すでに17年が経過している。平成17年から18年にかけて,「不老革命」という同名の本が2冊刊行されたが,著者はいずれもビタミンのサプリメントの活用を勧めている(吉川敏一著,朝日新聞社刊。佐藤富雄著,学習研究社刊)。私もこの数年,仕事上の関係で妻と別居したり,仕事の環境も厳しくて,ストレスが尋常ではない生活を送ってきたので,私もガンに罹患していても不思議ではないと思うことがある。それを,曲がりなりにも肥満以外には健康でいられるのも,ビタミンの研究の成果ではないかと思う。その方法は甚だ簡単で,「マルチビタミンプラスミネラル」というサプリメントを1日1錠か2錠飲むというに過ぎない。

7 現代医学の最新の成果の活用と言っても,せいぜいこの程度のことであるので,そう自慢できることでもなさそうである。自分で工夫した「健康維持システム」を淡々と実践することこそが,まさしく最善の「わが不老長寿法」ということになる。

(平成21年2月1日)