● 「わが不老長寿法」(続)その11
岡山弁護士会弁護士  宮 本  敦 
(サポーター,元日本裁判官ネットワークメンバー) 
1 今回は「お茶健康法」の話であるが,その前に前回の続きを書いておきたい。ピロリ菌退治の抗生物質を飲んで3か月が経過した時,ピロリ菌退治ができたかの検査を受けた。要するに検便である。結果はマイナスでひと安心した。しかし考えてみると,「不老長寿」を目指しているという割には何かと健康面で脇の甘い生活をしていることを実感し,このたびは深刻に反省した。減量,睡眠時間の確保,節酒など,工夫が足りない点は多い。これまでは夫婦別居生活の大変さを口実にして,「嘆息3000回!」などと自分を甘やかしてきた面があった。しかし5年間の別居生活が解消し,気力も回復している現在,一切の弁解をやめることにしたい。

2 健康を維持増進するためには水分を沢山摂取すべきかどうかについて説の対立があるようである。両説の本があるが,どちらも読んでいないし,読む気にもなれない。常識的には水分は多少多めの方がよいように思える。私は食事などの他に,1日1リットルのお茶を飲むのが望ましいという考えである。

3 私はスポーツ愛好家のひとりであるので,スポーツ時には保冷専用の魔法瓶を愛用している。1・2リットルの大きさで,飲みやすい工夫がなされているものを長年愛用してきた。これを日常的に健康のために活用しようというのである。するとどういうことになるのか。

4 この魔法瓶に自分で作った各種のお茶と氷を入れて常時携帯し,随時飲むのである。事務所にも出張にも持参する。お茶の種類としては,日本茶(緑茶,ほうじ茶など),ウーロン茶,紅茶,ドクダミ茶,柿の葉茶などを愛飲している。いずれも茶葉としては日本産のものを購入する。

5 まず大きめのヤカンを用意する。私の場合はそれに500CCの計量カップで8杯の水を入れて沸騰させ,前述したお茶を作るのである。朝作っておくと夜までには冷えている。それを夜2リットルのペットポトル2本に入れて冷蔵庫で冷やし,翌朝1・2リットルの魔法瓶に移して氷を入れるのである。以前は3日に1回の割合でお茶を作っていたが,最近は夫婦で消費するので大体2日に1回の割合でお茶を作るようになっている。順次種類を変えてお茶を作り,毎日1・2リットルを飲む。2時間に1回程度喉が渇かなくても飲むのであるが,まるで漢方薬を飲んでいるような気分であり,甚だ爽快である。喉が乾いてからお茶を飲むのでは遅過ぎて,健康にはよくないというのである。

6 テニス大会の時などには,この魔法瓶を2個携帯できるように,先日2個目を買ってきた。スポーツドリンク用とお茶用である。氷も入れる。スポーツドリンクだけを飲んでいるとお茶が欲しくなる。お茶だけだと糖分が不足することもある。この私のアイディアはなかなかの優れものだと考えている。

7 以前猛暑の法曹テニス大会で,ある裁判官が気分が悪くなり,救急車で病院に搬送されたが,点滴を受けたとか,コーラ1本を飲んだとかで,ケロッとして試合場に帰ってきたという話がある。低血糖になり熱中症になったためだというのである。酷暑のスポーツには水分だけではなく糖分の補給が必要であるという教訓であろう。

8 この夏は猛暑が続いた。土か日,時に両日の朝9時から1時間余り,格別用事がない限り,他の会員が来る前の状態で会員として所属しているテニスコート3面のうちの1面を独占して,夫婦でテニスの練習をしたが,この2本の魔法瓶が大活躍し,夫婦で両方の魔法瓶をフルに利用した。

9 昨年,掛かり付けの眼科医で視力を正確に測定した機会に,眼鏡を3個新調した。遠用,近用(仕事用),度付サングラスである。いずれも顕著に見易くなった。以前遠近両用眼鏡を作成したこともあるが,使い勝手が悪かったので,今は作っていない。サングラスは色を濃くしたため,酷暑のテニス大会がまるで秋風の中で行われているかのように錯覚し,体感温度は5度は低いように感じて,酷暑のテニスが苦にならないから不思議である。なお視力測定をメガネ屋で行うと,度が少しきつくなりすぎる傾向があるという話である。よく見えるようにするためであるが,目のためには少し度は緩めの方がよいとのことである。また私が作成した3個の眼鏡を眼科医でチェックして貰ったところ,そのうちの1個はレンズの角度が90度ずれているというので,眼鏡屋で修正して貰ったということがあった。

10 先日4か月に1回の定期の歯科検診を受けた。歯磨きは合格点で,初めて歯科医に褒められた。自称「歯磨きの免許皆伝」である。これまで何度も歯磨きの欠点を指摘されてきた成果である。このまま行けば80才で20本の歯を残すことはできそうである。ただその定期検診時に歯が茶渋で茶色になっているとの指摘を受けた。なるほどお茶はよく飲んでいる。そして歯磨きには歯磨粉を使用していない。歯磨粉に含まれている研磨剤による歯の磨滅を避けようと考えたためであるが,少量の歯磨粉の使用を勧められ,そうすることにした。

11 お茶にはカテキンというポリフェノールが含まれているし,お茶以外にもそれぞれ健康維持にプラスとなる成分が含まれていると思われる。「お茶健康法」は,顕著な健康的な意義はないかも知れないが,長期的には意義はある。費用も安いし,漢方薬を活用して自然に健康と若さを維持する努力をしているようなものである。健康と若さの維持増進の「知恵」として,活用をお勧めしたい。
(平成20年10月1日)