● 「わが不老長寿法」(続)その5
岡山弁護士会弁護士  宮 本  敦 
(サポーター,元日本裁判官ネットワークメンバー) 
1 平成19年8月中旬,年1回恒例の人間ドックで主として消化器の検査を受けて無事生還した。8月始めから本格的な減量体勢に入り,約2キロ減量していて,担当医師である高校時代の友人にその旨伝えたが,「医師の目からは2キロや3キロ痩せたと言われても,痩せたとは認められない。」と軽く一蹴されてしまった。各種検査の結果は,血糖値やコレステロールなどやや高めの数値が多いものの,全体としては大幅に改善されており,来年こそは痩せたと認められるように頑張ろうと思った。

2 その後9月中旬に,別の病院で脳ドック検査を受けた。この2年半余りの私の生活は余りにも不規則で,脳梗塞の不安を感じていたためである。幸い脳の血管に異常はなく,脳の輪切り写真は微細な脳梗塞やその初期症状の兆候もなく,とてもきれいだそうで,ホッとした。

3 密かに恐れていた健康上の不安もとりあえず一掃されたので,これを機に気分を一新して,本格的な不老長寿計画に取り組みたい気分である。最大の課題である減量にも一切の隙を許さず,本気で取り組んでみたい。1年後に10キロ減量していない場合には,死が待ち受けているという位の覚悟をした。でも一体どうすればよいのかは大問題である。

4 先日テレビで「おいしい千切りキャベツの作り方」を放送したので,ビデオに録画して何度も見た。これは「わが不老長寿法」に少なからぬ変化をもたらすことになりそうである。「わが不老長寿法」も佳境に入り,あとは体重の減量が最大の課題となっている。私も最近ブームの「キャベツダイエット」に挑戦してみたが,結局失敗した。原因は余りにもキャベツが「まずい」ということである。キャベツをザク切りにして,ノンオイルドレッシングで食べるのであるが,続かなかった。それでも春キャベツのころは美味しいので熱心にやっていたが,いつの間にか弁当箱に残った大量のキャベツを捨てることが多くなった。3か月で27キロも痩せた人がいるという方法であるのに,残念な話である。もともと私はキャベツは嫌いではない。特に見るからに美味しそうな千切りキャベツは大好きである。先日のテレビで私の食生活に大きな変化が生じているが,私と千切りキャベツの間には実は長い因縁話がある。

5 私は食べる楽しみに関して案外まめに工夫する人である。「食い意地が張っている」ということであろうか。その楽しみの一つとして,たびたび行きたいというお気に入りの飲食店を10数店ほど選び出して,食べ忘れがないように,いつどの店に行くかを毎月初めに計画する。これらの店を順番に毎週末1回食べて回ると,約3か月で1巡することになる。たとえば某ラーメン店(ラーメンはこの店に決めてある),某日本ソバ店(安くて美味しい),某赤提灯(水泳でサウナ風呂に入った帰りに生ビールの大ジョッキでモツ煮込みを食べる。ビールがこんなにも美味しとは知らなかった),某回転寿司(お気に入りのホタテ,イワシ,サバなど5皿食べて帰る),某焼肉店(安くて美味しい),某中華料理店(レバニラライスを食べに行く),某寿司店(少し高いが,友人などが訪ねて来ると必ず行く店で,とても楽しみにその機会を待っている),某かやく飯店(かやく飯も巨大ドンブリのアサリ汁も豚汁もとても美味しい),某喫茶店(特製かき氷のミルク金時を食べに行く),某トンカツ店(後述)などがある。いずれも私の人生を楽しくしてくれるお気に入りの店である。私は月初めには,トレーニング計画表を前にして仕事の期日簿と対照しながら,いろいろと計画を練る。ハイキングの計画などの他に,先月は順番でどの店まで食べに行ったので,今月はその続きの店からだというように,一覧表に印をつけておいて,その日を楽しみに仕事やトレーニングを頑張って生きてゆく。

6 ところで,私のお気に入りのトンカツ店が岡山駅構内にあるのだが,トンカツもとても美味しいが,実はキャベツの千切りがとても美味しい。一見して美味しそうに本当に細く切ってある。しかもキャベツはお代わり自由,食べ放題なのである。私は三か月に1回程度,その店に行くたびにキャベツを二度お代わりする。とにかく私はその店の千切りキャベツに釣られて,「トンカツで太るのではないか」と恐れつつも,熱心に通っており,かくの如く実は私は大のキャベツ好きなのである。そしてそのトンカツ店と同じように美味しい千切りキャベツを自分でも作れないかというのが長年の私の悲願となっており,これまで高い電動のスライサーや手動の大きなスライサー(ピラー)を購入したりしたが,結局使い物にならず,半分諦めていたのである。

7 「おいしい千切りキャベツの作り方」をテレビで見たときは実に感動し,録画して室内自転車を漕ぎながら何度も見たし,そのレジュメも作成した。そしてその日から私は毎日熱心にキャベツの千切りを作り続けており,腕前も少しずつ上達している。

 私は単身お留守番状態であるので,昼食と夕食は自分で弁当をこしらえている。そして毎日少し大き目の弁当箱1個分の生野菜サラダを作っているが,最近これを昼食と夕食できれいに平らげるようになった。

 まずキャベツの千切りを弁当箱に約半分,キュウリ1本のスライス,ブロッコリーの芽を1箱が基本である。ブロッコリーの芽は内蔵脂肪を顕著に減少させるとテレビで言っていた。ときにタマネギスライスやサラダ用セロリー,サラダ用ホウレンソウ,ソバの芽なども入ることがある。

8 この生野菜サラダをいかに美味しく食べ続けることができるかが減量のポイントとなるが,継続するには一工夫が必要である。基本はノンオイルドレッシング(シソ,ゴマ,ポンズなど),味つけ酢などとオイルの入ったドレッシング(コールスローなど),減脂マヨネーズなどを程よく太らない程度に組みあわせて,自分の好みにあうように,また適度の変化をつけて飽きないように工夫するのである。蛋白質の補給のために,水煮ツナなどを加えるのもよい方法で,格段に美味しくなる。

9 このサラダとは別に,トマトを1日1個,リンゴを2日で1個,キューイ1日1個(これも内蔵脂肪を顕著に減少させるとテレビで言っていた)とこれもテレビで教わった特製キューリ揉みや,自分で工夫したシラス入り酢味噌でサニーレタス,長いもの短冊切りを食べるなど,生野菜や果物は主食並みにタップリ食べている。体調もよい。最近は酒量も減り,食事の量も全体として減少しているが,空腹感に悩まされることもなく,順調な減量軌道に乗っている。いよいよ究極の減量法に到達したのではないかと思っている。

10 極端な減量は健康によくないし,必ず反動が来て続かない。しかしカロリーの少ない野菜を沢山食べると空腹に苦しむことはないし,反動も来ないように思われる。また胃袋も多少小さくなってきている気配である。

 ただ,カロリーの少ない野菜やノンカロリーのお茶を大量に摂取するというのも減量には妨げとなるので,これらも適量に留めるのがよいようである。

11 減量の基本として,「脂肪は少なく,蛋白質はシッカリと」と言われている。蛋白質は不足しないように注意を要する。脂肪もある程度は摂取しないと逆の弊害も出てくるようである。

 私はシッカリ食べながら,ニコニコ減量(イライラしない減量)で毎日100グラム,月3キロ目標(月2キロ確保)の減量を目指しているが,次第に軌道に乗ってきているようだ。減量理論もより精巧になっている。今2か月で4キロの減量に成功しているが,今後も暫くは月1・5ないし2キロの減量を目指したい。これまで暴飲暴食の原因となっていた仕事のストレスもかなり改善されており,減量への意欲も格段に強くなってきた。

 私は結婚してから10キロ余り太ったが,「幸せ太り義務」は十分過ぎる程果たしたので,今度はメタボリック症候群からの脱却を目指して本気で減量に取り組みたい。減量理論は既に理論的にも実践的にも高度な完成領域に到達したと自負している。千切りキャベツで問題はほぼ解決したように思う。

12 私は健康なまま70キロを切ったときに,「不老長寿法免許皆伝」の称号を自らに授与することにしているので,早くその日が来るように努力したい。同時にテニスや水泳などの腕前を飛躍的に上達させる決意もしており,とても楽しみである。テニスや水泳やハイキングなども,80歳までは当然のこととして,90歳現役を目指して日々黙々とトレーニングに励む決意である。請うご期待というところである。      以上
(平成19年10月1日)