● 「わが不老長寿法」(続) その2
岡山弁護士会弁護士  宮 本  敦 
(サポーター,元日本裁判官ネットワークメンバー) 

1 私は夜布団の中で読書することを習慣にしており,布団の中で読書できる書見台を購入しているが,タイマーで自動的に点灯と消灯が可能なので便利である。最近は健康法としてシッカリ睡眠時間を確保することを心がけており,夜11時ころ風呂に入り,11時半ころ布団に入って,11時半から12時まで30分間点灯し,読書することになっている。最近は健康法の本と小説を1日交代で読むことにしており,この時間は私の人生の大きな楽しみになっている貴重な時間であるが,読書の途中で眠りに落ちることも多い。
 
2 最近「不老革命」という題名の本を2冊見つけて買ってきた。吉川敏一著(朝日新聞社刊)と佐藤富雄著(学習研究社刊)の2冊で,どちらもよい本で私の関心にピッタリの本であり,是非一読されることをお勧めしたい。特に後者は私の人生観に多大の影響を与えることになりそうである。佐藤さんは人生120歳説を主張され,人生の黄金期は60歳から80歳であること,自ら74歳であるが,かくしゃくとして人生の黄金期を楽しんでおり,歳を取ったなどと思わないで,いつまでも若い気持ちでいようとする意識革命が不老の決め手であり,健康に関する無知が最大の敵であることを主張されている。

3 私は平成4年ころから本格的に健康法に関心を持つようになり,この14年余り,遊び心で健康法の最先端の本を50冊以上読破し,今も健康法の本を買うことを趣味にしているが,2冊の「不老革命」の本は,私がこの間行ってきた努力が正しかったこと,64歳の私の頭髪が今なお黒いことや,私の外見が若作りであることが単なる遺伝や偶然によるものではなく,最新の医学的知識に基づく日々の努力の成果であることを確信させることになった。
 佐藤さんの「不老革命」の本は,私がこれまで考えてきたことを発展させた内容となっており,私の健康法に対する意識に変化を生じさせ,努力目標を一層明確にしてくれることになっている。

4 考えてみれば,医師の日野原重明さんは95歳前後の年齢であるのに,現在も病院の理事長として一線で活躍され,「人生,これからが本番」(日本経済新聞社刊)などという本を書いておられるが,これらの例を自分には関係ない他人の話として聞き流すのではなく,実践的な意味で参考にすべく,アンテナを鋭敏に反応させることが大切なのではあるまいか。
 私はこれまで,還暦を過ぎていることでもあり,自分が老齢であることを前提にして,しかし若い気分で生きてゆきたいと考えていたが,これからは自分が老齢であるという認識をやめることにして,「人生の黄金期を,これからが本番だと考えて,青年の気分で生きてゆく」ことにしたい。

5 「不老革命」で佐藤さんも述べているが,日本人は長寿ではあるが,本当に健康でかくしゃくとしている老人は10人に1人に過ぎず,日本人の健康に関する知識もその意識も決して高いものではなく,不老長寿の努力も極めて不十分で,病気でありながら医学の力で長生きしているという状況にあるようである。これでは長寿であることの意味は少ない。
 「不老革命」のもうひとりの著者の吉川さんは,死を迎える瞬間まで元気で生き生き暮らすという,「ピンピンコロリ」を目指そうと主張している。病気になって慌てるのではなく,日頃から健康に関する正確な知識を得る努力をして,健康な状態のときに,遊び心という余裕のある気持ちで,健康法のためのささやかな努力を生活の楽しみにするのがよいと思う。これも一種の「道楽」と言ってよいだろう。

6 これらの本でも健康の秘訣は3つあると指摘しているように思われる。1は適切な運動である。2は適切な食事と有害な行為の中止である。酒量は控え,煙草は止めるべきである。野菜をシッカリ食べてビタミンを多く摂取することを心がける必要があるが,本気で不老長寿法を実践するためにはビタミンCとEは錠剤で補給する必要があるようである。3は意識革命であり,クヨクヨしないこと,いつまでも歳を取らず,若い気持ちでいることを自分で決心することである。

7 私は,この本を読んで,かくしゃく超百歳の思いが一層強くなった。そしてそのための私の最大の問題点は肥満にあると思われるので,減量に本気で取り組んでいる。そのポイントは,食事の量を減らすこと,蛋白質はしっかり補給すること,空腹への対処として,おやつ代わりにカロリーの少ないキャベツ,キュウリ,トマトなどの野菜を食べるというものであるが,近く減量に成功しそうな状況である。私は最終体重として65キロを理想と考えているが,体重が70キロを切ったときに,自分で自分に不老長寿法の「免許皆伝」と認めるつもりである。今の私の決意からすると,その日も遠いことではなさそうである。
(平成19年4月1日)