● 「わが不老長寿法」(続) その1
岡山弁護士会弁護士  宮 本  敦 
(サポーター,元日本裁判官ネットワークメンバー) 

1 私は日本裁判官ネットワークのホームページに,約2年半前から「わが不老長寿法」なる健康論を8回連載し,その終了後1年3か月が経過した。この間「新米弁護士のひとりごと」を連載中であり,書きたいことは多いのであるが,現に継続中の事件であったり,終わったばかりで生々し過ぎる事件であったりして,今書くのは相当ではないと思われることが多い。また内容的にも,「裁判のあり方としてこんなことでよいのだろうか」とか,「わが国の司法は一体どうなるのだろうか」などという深刻で気が重いことも多いし,また司法改革の現状についても,同じような思いから,日々憂鬱な日を送っている。「新米弁護士のひとりごと」も余り過激にならないように継続してゆこうと考えているが,健康論についても書きたいことが溜まってきたので,「わが不老長寿法」(続)と並行し取り混ぜて,気楽に書いてゆくことにした。
 
2 私はその後も余り変化なく,元気に過ごしている。64歳になったが,相変わらず髪も黒く,歳よりも10歳位若い気分で暮らしており,「わが不老長寿法」はいよいよ佳境に入ってきたように感じている。かねてより未解決の体重の減量法も,最近評判の「キャベツダイエット」に,私なりの工夫を加えた「野菜ダイエット」を実践中で,ほぼ成功しそうな形勢にあるので,10キロ痩せた時点で書くことにしたい。

3 2年前に,病気の先輩弁護士を応援することになり,事務所を移転してから2人分の仕事をこなしたため,かなり大変な日々を送ってきた。「明日までにこの準備書面を完成し,提出しなければならないから,今日は徹夜になりそうだ。」というようなことも珍しくない生活を送ってきたが,長かったトンネルもほぼ抜けられそうになってきた。仕事のストレスのために,「ひょっとすると私もガンになるのだろうか。」と本気で心配もしたが,何とか元気で生き延びたようだ。この間「やけ酒」を飲みながら,猛烈頑張りで仕事をしたが,これでは健康によい筈はないし,痩せる筈もない。そしてトンネルを抜けつつある今の心境は,「酒は飲むが,やけ酒は飲まない。」というもので,飲酒のコントロールにも成功しており,かなり気力は回復したきたと言ってよいだろう。

4 最近私は減量法の一手段として,「一日三回入浴健康法」を考案して実践しているが,案外効果的である。冬季に朝風呂に入ると風邪を引くという人もいるので,余りお勧めはしないが,もともと入浴は健康によいとされている。入浴して少し汗ばむ状態で体温は約1度上昇しているそうであり,体温が1度上昇すると新陳代謝率が12パーセント上昇するという説がある。朝と就寝前の2度入浴するという習慣の人は案外多いのではないかと思われる。

5 私は晩秋から早春まで1日に3回入浴することを思いついた。これは以下の理由による。私は朝起きるとすぐ風呂に点火する。そして毎朝体重と血圧を測定し,テレビのニュースなどを見ながら,柔軟体操と重さ3キロのダンベル体操を10分やり,30分2・5キロの犬の散歩に出かけるのである。散歩中100メートルずつ10回走ることにしており,夏季には結構汗をかいて散歩から帰ると0・5ないし1キロ減量している。これは痩せたということではなく,主として汗による減量に過ぎないが,多少脂肪も消費しており,減量に繋がることは間違いないだろう。しかし冬季は体が冷えているために汗が少なく,200グラム程度しか減量しない。そこで冬季も夏季並に発汗させる方法はないかと考えたのである。私の場合43度の風呂に約5分入浴すると汗で約200グラム減量するようである。風呂に入って散歩し,約1キロ走り,汗を流すためにまた風呂に入るので,合計すると約1キロ減量する。これは甚だ愉快なことであり,予想以上に成果を上げている。この調子なら夏季も朝2回入浴すると目先の減量効果は顕著であろうと今から楽しみである。

6 この考えは水泳後のサウナの活用にも応用できる。私は岡山市内の水泳クラブの会員であるが,これまであまり泳ぐ時間的余裕も気力もなく,自称「寄付会員」であった。しかし最近の気力回復の結果,週2回1回30分を目標に水泳を継続し,減量ひいては不老長寿法に活用しようという気になっている。30分で25メートルのプールを10往復すると500メートル泳いだことになる。そして水泳後約5分間サウナに入るのである。その後の「ひからびた」体でプールからの帰りに飲むビールの美味さは格別であるが,最近はプールの近くにある行きつけでお気に入りの赤提灯を横目に,自転車で通り過ぎることが多くなった。「ビールの美味さよりも減量の喜びの方が大きくて,ビールを飲む気にも余りならない。」などと,強がりの発言をしているこの頃であるが,この発言がいつまで続くかについては保障の限りではない。サウナから帰ってビールを飲まないで寝ると,翌朝起床時の体重が驚くほど減っていてとても嬉しい。また最近飲酒過多をチェックする血液検査の「ガンマGTP]の数値がほぼ正常値まで下がっていて,甚だ愉快である。

7 当面は,「宮本式野菜ダイエット」と「1日3回入浴健康法」と「水泳サウナ健康法」をそれぞれ頑張って,気分だけでなく外見も若々しい不老長寿法理論の完成を目指し,この実践により日々進化する「不老ロボット」になろうと考えている。それにより,私が年齢よりも若造りであることは認めながら,私の肥満を理由にして,髪が黒いのは遺伝のせいだなどと言って,私の健康理論を素直に認めたがらない友人達を見返してやるのだ。
(平成19年2月1日)