第1位 最高裁が裁判員候補者に通知(12月,当ブログ11月24日欄参照)
第2位 司法試験合格者数について,日本弁護士連合会が緊急提言(7月,当ネットHP「judgeの目その21」参照)
第3位 婚外子の国籍法規定は違憲との最高裁大法廷判決 (6月)
第4位 東京高裁長官であった竹ア博允(ひろのぶ)氏が,最高裁長官就任(11月,当ブログ11月21日欄参照)。
第5位 青写真判決見直しの最高裁大法廷判決 (9月)
第6位 原爆症認定集団訴訟の判決が相次ぐ(1年間)。
第7位 福島県立大野病院事件について,医師に無罪の福島地裁判決(8月)(当ブログ8月23日欄参照)
第8位 司法の大きな不祥事が相次ぐ。下山事件で戦後8回目の弾劾裁判による6人目の罷免(12月)や,京都家庭裁判所書記官が私文書偽造等で逮捕・起訴(12月)。
第9位 8年半続いた岡口判事による法曹関係者のためのHP閉鎖(11月)
第10位 日本裁判官ネットワークの神戸総会が開かれる。メンバー裁判官の安原浩さんの退官記念講演会を開催(9月,当ブログ9月30日欄参照)
今年の司法10大ニュースをながめていますと,今年の特色は,平成司法改革の最後の仕上げとそのための態勢づくりがなされたのではないか(1位,4位)と思われる一方,平成司法改革について従来とは異なる動きも大きくなってきたこと(2位)が一番でしょうね。来年も引き続き,その後の動きから目が離せません。
その他の今年の特色は,社会に大きな影響を与える判決が多かったこと(3位,5位ないし7位),司法全体への信頼を損ねたり(8位),逆に司法の一員からの発信にブレーキがかかる(9位)などとても残念な事態があったことなどです。
なお,国会で薬害肝炎被害救済法が成立(1月,当ブログ1月12日欄参照)し,薬害肝炎訴訟も全面解決へ(11月〜12月,残った日本製薬と原告団との基本合意へ)向かったことも大きなニュースでした。ただ,昨年の10大ニュースの第2位で触れましたとおり,昨年末に大筋で解決の方向性が出ていましたので,今年は,国会等で成果がでた年という意味で,司法の動きとしては番外にさせていただきました。ご了承下さい。
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