皆様からのメール(2007/12/01)



40歳代 女性 主婦

 Hさんの冤罪事件についてですが、今回も担当刑事、起訴した検事、裁判官は何も責任を問われていません。国家賠償訴訟でHさんが訴えても、国民の税金から支払われるだけですよね。ミスを犯した人間個人に責任を取らせない限り、冤罪はなくならないです。今回の裁判で柳原さんは担当刑事の証人尋問を希望されたようですが、裁判所は蹴ったみたいですね。自分達にまで責任追及がくるからでしょうか。人を裁く人間はより襟を正す必要がありませんか?



30歳代 女性 東京都 会社員

 「オウム真理教」信者とも被害者とも面識のない一般人です。「地下鉄サリン事件」Y被告の死刑確定を知り、大変失礼ながら「人を殺していない人を抑止力のため死刑にするのは絶対におかしい。肉も食べて死刑判決を下して自分のことを『公正な仕事をした』というような裁判官は、悪魔のようだ」と心底おぞましく思いました。
 私は、他殺であれ病気や事故であれ、人が死ぬ事実に変わりはなくて、複数の不運が重なって起きるのだと思います。過去から学び、原因を徹底究明して、公開し、予防に役立てるのが行政の責任なのに、死刑で「臭い物に蓋をする」ことを解決と呼ぶなら、怠慢と考えます。裁判は直前まで日程公開されず、傍聴も抽選のようですが、ストロボのように意識をそらすものは別として、一部始終を中継するくらいはするべきでしょう。被害者感情に流されて、秘密裡のうちに他人の生命まで奪うことは許されないと思います。
 ところでT死刑囚は研究室の先輩なのですが、H死刑囚の専門分野も似ていたようです。この「素粒子理論」という分野では、20年程前から、「超対称性理論」という全く信頼性のない詐欺のような理論が流行しており、これを宗教のように信仰しないと研究職にも就けない状況が現在も続いております。500億円近い税金を使って、未発見の「超対称性粒子」を見つける口実で大型加速器LHCが建設され、今年稼動予定です。
 素粒子物理学は伝統的に、軍事研究の平和利用に端を発するところがあります。オウム教団はロシア軍とも関係しており、首謀者の村井幹部は刺殺されて、まだ逃走中の容疑者も多数いて未解明なところが多いのに、安易に死刑確定してはいけないと思います。Y被告や松本被告は、直接手を下さなくてもいわば「連帯責任」で死刑になったようですが、もし来年も「超対称性粒子」が見つからなかったら、「超対称性理論」の研究者約百名も、税金無駄遣いや、国民に詐欺を吹聴して間接的に自殺者や殺人者を招いた「連帯責任」で退職金などを返上して、被害者に弁償すべきではないかと思います。
 極端な意見でわかりにくいかと思いますが、私なら、自分の博士号取得した専門以外の事柄に、充分な勉強もせずに責任を持って判断を下すなどということはできません。この事件には複雑な背景がある可能性を考えて、どうか慎重に調べ、判断していただきたいと思います。この意見について、法律は知りませんが名誉毀損にならない形での公開を希望致します。実名でも匿名でも構いません。



60歳代 男性 北海道

 裁判員制度は、明年夏からの選任作業に先立ち、全国でフォーラムや模擬裁判が開かれています。札幌で開かれた模擬裁判の模様は、市民の狼狽振りを映し出しました。評議の席で、検察官の話を聞くと有罪と思うし、弁護人から聞くと無罪かなと迷い、結局有罪の大勢を支持した中小企業主。自分の思いを言えず、うつむいたままで多数派についた女学生。
 裁判官から分かりやすく説明しますから心配ありませんと言われても、死刑を含む重大な事件の判断を迫られ、途方に暮れたというのが本音でしょう。
 また、学者は国民に事実認定能力は裁判官と同等と持ち上げ、検察官の立証に立ち向かえと檄を飛ばしても,素人の市民は戸惑うばかりです。
 推進側は、先ずやってみて、改善点を柔軟に対応すればいいと楽天的です。しかし、改善点は余りにも多いと思われます。裁判官の皆さんが変えなければいけない、と自覚している今の制度の影の部分を改革し、国民が真に参画できる土台固めをすることが先ではないでしょうか。


30歳代 男性 会社員 東京都

 今の法律・判例では、子らと接触時間の長い母親が夫の意思を無視して、昼間一方的に子供を連れ出しても、現に子と生活を共にする者・現状維持の観点などを理由に母親側が親権・監護者として指定される事例が多すぎます。このような、先手必勝・やったもん勝的な審判の決定法で、悔やむに悔やみきれない思いをしている父親が沢山います。また、調停調査官による家庭調査も、訪問日時を打ち合わせしてからでなければ訪問出来ない等の決まりのため、本来の生活を調査することが出来ていません。
 このままのやり方では、母親による虐待で苦しんでいる子供たちを救う事は出来ません。また、非情な母親の例ですが、養育費を吸い上げるために、親権を勝ち取ろうという人間さえいます。一日でも早く子供たちを救済するためにも思慮して頂きたいと思います。
(平成19年12月)