皆様からのメール(2006/04/01)


50歳代 男性 東京都 公務員

 裁判員制度に関する素朴な疑問です。

 どうして刑事事件だけに導入するのでしょうか。行政事件こそ導入すべきです。市民の健全な常識が通用しない行政事件こそ導入すべきと考えます。



40歳代 男性 大阪府 自営業

 私は、産婦人科医師です。近年産婦人科医師不足がクローズアップされてきましたがまだまだ国民には伝わっていないように思います。ある大臣が沖縄に産婦人科医師をと呼びかけていますが、一人二人の有志が赴任したとしても1年365日拘束される業務には耐え切れないでしょう。産科当直明けにも外来業務を行うといった非人間的な環境では正確な判断もできません。

 同じことが裁判所業務でもおこっています。一人の裁判官が抱えている事例が多すぎること、この状況を国民は理解していません。どうか事態改善のため、現状周知に頑張ってください。



40歳代 男性 東京都 会社員

 本日,○○地方裁判所に身内の裁判を傍聴をしたのですが,当事者としてやるせない思いをしました。いくら民事裁判で傍聴人が少ないとはいえ,証人喚問の最中に裁判官が居眠りをされるとは,関係者に非常に失礼なことと思われます。このような態度の裁判官がいなくなることを希望致します。このような意見は本来裁判所に伝えるべきなのでしょうが,裁判所のホームページにご意見の欄がないので,失礼とは思いますが,こちらに送らさせて頂きました。



40歳代 女性 東京都

 先頃、HPで見つけた「猛烈 サラリーマンの反乱」という本を読みました。事実に基づいた裁判例等から様々な見解が記載されており、そうだそうだと思うことも多くありました。その中に裁判官に対する指摘等もかなり多く「判決は裁判官次第」「民事裁判に勝てる方程式はないに等しい」「裁判官は強いもの大きいものが正しいと信じている」との見解もあり、私も以前は確かにそのとおりだと思っておりました。

 でも実際は、強く大きいものが勝つのではなく、正しい事をいかに正しく伝えられるか、白紙の状態の100人が読んで100人が理解できる文面を如何に工夫し記述できるかに係っているのだ、裁判は裁判官次第ではなく「弁護士次第なのだ」と痛感ました。

 先日、係争中であった1件の民事の判決が下りました。係争期間は1年。相手方代理人は○○在籍の法曹界ではおそらく誰もが知っている某大手の弁護士事務所の大ボスとイソ弁の2人です。此方は素人2人でした。知識・知名度共に素人の2人とでは、それだけで当然、不利だと思いましたが、弁護士を委任する意向はなかったため、訴訟に至る経緯から現状について事細かく主張し、適時に証拠提出を行い、是非主張したい事柄については文書提出命令申立・証拠保全申立・求釈明等で主張しました。結果、勝訴でした。デタラメ・虚偽の主張を実しやかに繰り返した相手方代理人は惨敗でした。

 私の周りにいる弁護士委任経験のある人は全員が口を揃えて言います。「弁護士は動かない」「弁護士は何もしない」そのとおりです。私も「弁護士に委任しなくて本当に良かった」そう思っています。裁判官は強いもの、大きいものが正しいと信じているわけでも、弁護士の言う「裁判官の心証次第で裁判が決まる」「裁判は裁判官次第」でもありませんでした。弁護士次第、当事者次第でした。決して諦めず、事実を正しく伝え、誠意が伝わればおのずと良い結果が得られるのだと痛感しました。

 それと同時に、裁判官の異動時期には担当裁判官は判決を急ぐと言う事も痛感しております。裁判官の配転期間を通常2年ではなく、3年程度にもう少し伸ばせられないのかとも思っております。