皆様からのメール(2008/04/01)



50歳代 女性 弁護士 東京都

 少年審判の被害者傍聴について、裁判官が実名で反対意見を明らかにしてくださっていることを頼もしく思いますし、その真剣な姿勢に打たれます。
 私は、少年事件にも少年事件の被害者にも関わる機会の多い仕事している弁護士ですが、双方を見て、被害者のかたの「なんとか見届けたい」という思いも痛いほど分かる中で、それでも審判の変質はこの先、被害者をも含めた社会にとっての損失になると思います。被害者の声を聞き入れれば人権尊重、ではないことをもっと現場を知る方たちが真剣に声を上げて行かなければならないと思っています。



70歳代 女性 自営業 福岡県

 法廷での声の聞こえにくさについて。
 2月号の「皆様からのメール」にも同じような事が書いてあったが、今一歩、法廷での声の聞こえにくさについて踏み込んでみたい。
 とある70歳代の弁護士が普段の日常会話では聴力に何の問題もなかったのに法廷に出てきた時だけ補聴器をつけていた事があった。なるほど法廷が広い場合には裁判官と当事者の距離も若干離れており、普段の会話では聴力に問題が無い場合でも法廷においては聴力に支障をきたす事がある。これは普段は法廷に縁の無い人には気付くのが難しい事柄でもある。
 このようなことは裁判所の方が進んで「法廷では声が聞こえにくい場合があります。」と出廷者にあらかじめ説明し、音が聞こえにくい場合は裁判官が大きな声を出すとか、補聴器を利用すれば解決する部分があるかもしれぬとか、何らかの打開策を打つのが本当ではないかと思う。
 裁判所は健常者だけが自己中心的に活動する場所ではない。我々国民は健康に問題があるときでもいつでも裁判の当事者になりうるのである。ロッキード事件のときの田中角栄氏も病床であったと記憶している。全ての当事者に公平に適切な状況で裁判を受ける権利があると日本国憲法に書いてあった気がするのであるが・・。



60歳代 女性 静岡県

「原告で本人訴訟をしているが、軽度難聴のため判事さんの声が聞き取れない、何かいい方法はないか」と投稿した者です。
 先日、2回目の口頭弁論がありましたが、たぶん、判事さんが気を遣ってくれたことと、私が前回よりリラックスできたことで、よく聞き取ることができました。でも、ふと思いました。聴覚障害者が当事者になったときはどうしているのかとか、裁判員になるのは難しいだろうな、とか。
 裁判をやって一番驚いたことは、相手方代理人弁護士が、やたら大声を出すことです。1回目から私は罵倒されっぱなしで、素人だから挑発されているのかと思いましたが、判事さんにもケンカを売って、手で制止されていましたので、ナンカナア、と。弁護士さんって知性のかたまりのように思っていたし、裁判は法にのっとって淡々と、お互いの主張、立証をしていくものと思っていたのに、こうも罵倒されるとは…。
 いろんな弁護士さんのブログを読むと、弁護士増員は質の低下を招くといっていますが、私の相手方弁護士は70過ぎの大ベテラン、一方、判事さんは30歳前後の若手。人間性、判断力、冷静さは年齢や経験の長短では計れないと、つくづく思いました。私の裁判はまだ続き、シンドイですが、訴訟はいろんなものを見、知るいい機会になりました。