(この物語は、あくまでフィクションであり、実在の人物・事件・テレビドラマとは無関係の女教諭の話である。)
私が任命したA君に、まさか私が裁かれるとは思わなかったわ。野球部の子たちの成績が下がったからって、一方的に廃部を決めたのはまずかったかしら。「廃部差止請求事件」なんて起きて、A君も困ったでしょうね。でも面白い判決だったわ。「クラスみんなでちゃんと話し合わないで決めるのは、校訓(みんな仲良く)に反する。でも、それは先生なら分かってくれるはずだから、差止めは必要ない。」とはね。私の負けね。野球部は続けていいわ。でも勉強もちゃんとするのよ。どうせなら、プロ野球みたいに世界一を目指しなさいね。
(つづく) |