● 弁護士任官どどいつ(42)

竹内浩史(横浜地方裁判所)
    おっかなびっくり 開いて閉じる 裁判官の 通信簿

 私が着任して1年になる横浜は、裁判官評価の取り組みが最も進んでいる地の一つである。
 青年法律家協会神奈川支部が今年3月にまとめた「第11回横浜地方裁判所民事裁判官等アンケート集計結果〜弁護士から見た裁判官の実像はいかに〜」という冊子を、親しい弁護士から貰った。横浜弁護士会の全会員にアンケート用紙を配り、裁判官ごとに評価を集計したもの。
 今回は、私も評価対象として初登場。恐る恐る開いて見た。「釈明を積極的に求めるか?」「記録を読んでいるか?」といった12項目にわたる評価では、思いのほか好成績でホッとした。他方、自由記載欄で「相手が本人訴訟の事件だったのですが、もう少し丁寧にやってもいいのではと思いました。」という苦言を、勝訴した弁護士からいただき、ちょっぴり反省した。

 さて、この集計結果をそのまま裁判官全員に渡せるかというと、なかなか難しい問題もあるように感じた。とはいえ、裁判官の評価が、所長や長官による公式の人事評価書だけでは、やはり不十分であろう。
 裁判官の評価はどうあるべきか、いずれ日本裁判官ネットワークの例会を横浜で開催して、弁護士や市民と意見交換してはどうだろうか。

(平成23年4月)