● 悪魔の法典(2)
チェックメイト 
第2条「裁判官は、判断を誤らないようにするため、当事者本人を呼び出して面接し、その人柄を確かめる権利を奪われない。」(民事訴訟法207条1項・人事訴訟法21条など)

 年金記録確認第三者委員会の審査で、本人の「人柄」も判断基準にするという話が出て論議を呼んだが、民事訴訟でも当事者の人柄は重要なヒントになる。だからこそ、証人申請がないと採用しない第三者の尋問とは異なり、原告と被告は裁判官が職権で尋問できる。尋問後に交代した裁判官が、調書だけ読んでも心証を取りにくいのは、直接その人柄に接していないという理由もある。
(平成19年10月)