● 転勤挨拶とホームページ更新怠慢のお詫び (2004年5月24日)
小林 克美 (福井地裁) 
 今年(平成16年)4月に,名古屋高裁から福井地家裁へ転勤しました。高裁から地裁へ,大都市から地方都市への転勤ですから,裁判官ネットワークへ加わっているための左遷ではないかとご心配下さる方があります。

 しかし,高裁では民事部の右陪席でしたが,福井では部総括(民事部裁判長)に指名されましたので,裁判所部内の評価では,一応「栄進」ということになっています。しかも,福井は私の出身県ですので,「故郷に錦ですなア」などといわれています。ですから,今回の転勤は,私がJネットのメンバーであることによる左遷ではありませので,安心して下さい。

 もっとも,私と同期(司法研修所25期)で裁判官になった者は60人近くおり,現在も40人前後が裁判官に留まっていますが,その中で,部総括(裁判長)に指名された順序でいうと,私は最後から数えて4ないし5番目かと思われます。この4月に同じ福井地裁の刑事部裁判長に指名された方は,私より10期(年令で8年)若い人ですので,私は,8年ないし10年ほど後れているといえそうです。Jネットを結成したのは5年前の平成11年ですから,そのときに既に遅れていたという勘定になりますので,Jネットに参加したことにより,いっそう遅らされた,と断言できる根拠はありません。

 前任の高裁では,私の「遅れ」を心配して下さる先輩・同僚が多くいまして,「ここが頑張りどころだぞ」と叱咤激励され続けました。毎日,朝4時には起きて記録を読み,夜は8時まで職場で仕事をし,一杯飲んで10時には寝入るという毎日でして,土日・休日もなく仕事をするという3年間でした。もう一年同じ生活をしていたら,私も,菅原雄二さんや平澤雄二さんのように,多忙さに押しつぶされ,鬱になって自殺したかも知れない,と振り返る今日このごろです。

 このような3年間でしたので,私は,2年前に,Jネットのホームページを管理する役を任されたのに,その役割を果たすことができませんでした。そもそも,ホームページを管理する技量を修得していないのに,その役割を引き受けたのがいけなかったのですが,少し勉強すれば,ホームページの管理くらいはできるだろうと安請け負いしたのが間違いのもとでした。上記のような高裁での仕事の状況では,ホームページの勉強に時間を割く余裕などありませんでした。この2年間のホームページの更新停滞は,すべて私の責任です。申し訳ありませんでした。

 この度,伊東さんのひとかたならぬ御尽力により,ホームページが抜本的に更新されました。私は,福井へ転勤しましたので,高裁勤務のときよりは時間的に余裕が出てきそうに思います。今度こそは,ホームページを勉強して,その更新に役立ちたいと思いますので,寄稿や情報提供について,皆様のご協力をお願いします。